
僕らのように写真や動画の撮影が好きだったり、仕事で使ったりしている人間にとって最新の画像生成AIの情報は気になるところだと思います。
You Tubeなどの動画コンテンツを観ていると、もう実写撮影の必要はないんじゃないかと思えるような、すごい映像が毎日のようにアップされ、しかもクオリティが日に日に上がっているのは間違いないところです。
そこで皆さんに聞いてみたいのですが、素直に感心すると同時にちょっとした空虚感を感じることはありませんか?
その正体について少し考えてみたくなりました。
サンプリングを多用した最新のポップスを聞いているようなデジャビュー感。
映像や画像は本当に舌を巻くほど圧倒的と言っていいと思います。
でも、そう思う反面なんかどこかで観たことあるな、とか聞いたことあるなと言う感じ、わかりますか?
例えて言うならサンプリングを多用した、流行りのポップミュージックを延々と聴いている感じです。
以前同じような状況で映画作品レベルの3DCGの映像や画像が登場した時期がありましたが、それとは少し違う感覚です。
これは良いとか悪いとか言っているのではありません。そういうコンテンツや音楽は、今までも世界中に溢れていましたから。
ただカエルのなかで、今のところ生成AIを使って出力されたコンテンツに、印象に残るものがまだ見つかっていないという話です。
この感覚がどこから来るものなのか自分なりに突き止めてみたいと言うわけです。
生成AIのリクリエイトやリミックスに起因している可能性はないか。

印象に残るとは、これまた曖昧ですが、単純に映像だけ観たときに印象に残らないというのは、やはり今までに観たことがあるような既視感の存在が大きいです。
これは生成AIが過去の映像を学習して再生成(リクリエイト)しているのが原因の一つででしょう。
もちろん、小説など文章だけで印象に残る作品だってあるわけで、そこにストーリーがあれば、たとえ棒人間でも印象に残る作品はできます。
今は、生成AIとの付き合いも試行錯誤の段階なので、有名なアニメーターや映画監督の作品風にしたいという大勢の人の気持ちが、プロンプトに現れている結果という可能性もありますね。
ただ、巨匠の表現や、作り込まれた作品というのは、クリエーター独自の文法のようなものです。憧れがあると、それを取り入れたくなって似てきてしまうのはわかります。
先程3DCGの時と少し感覚が違うといいましたが、よく考えてみるとCGにはモデリングとアニメーションという人の介入と言う一手間が、存在するという違いがありますよね。
オリジナリティを出すために大事なこととは何なのか?
では生成AIとうまく付き合いながら、オリジナリティをしっかり残すにはどうしたら良いのでしょう?
カエル自身どうしたら良いのか、まだわからない状態ですが、あえて言うなら、たとえば前章でも少し触れたように、自分自身の表現の文法を新たに作って、AIの表現に上書きするのが、正攻法だと思います。
キャラクターの特徴はもちろん、ストーリーの背景の世界観や様式を自分なりに組み立て直してみるところからスタートするのが大切です。憧れの作品に似てしまうのは、ハッキリ言って仕方ありません。
でもモノマネにはならないようにしたいですよね。そう、生成AIは気を抜くとコピーっぽくなる危険がありそうです。
プロンプトだけでなく、前に記事にしたようにスケッチやグラフィックソフトで作ったイラストなどで自分の個性を明確にした設計図が渡せるのが理想的だと思います。
日常的には、何を心がければ良いのか?
ここしばらくはAI中心の時代になると思って間違いないです。
では人間は、これから何をやればいいの?というのは今を生きる誰もが感じている不安だと思います。
だいぶ写真撮影の話とかけ離れてきましたが、今僕らがやるべきは、アナログ思考の価値の再認識ではないかと思っています。
現実世界をよく観察して、いろんな風景を見たり、言葉を発したり、コミュニケーションをとっているとき、自分の感情がどう動いているかをよく憶えておくことがとても大事になってきます。
もちろんその中には現実の風景を感情を乗せて撮影することも含まれます。
技術が進歩してビジュアル表現のテクニックで差別化することはどんどん難しくなってきています。
多くの人の表現レベルが底上げされ、AIによって平均化された世界では自分自身の体験や、そこで生まれた感情でオリジナリティを出すほかありません。
要はいかに毎日を楽しむかということではないでしょうか。
自分だけの感動した物語を作り上げる。なんとも贅沢な結論になりました。
まあこれが一番難しいんですけどね。
まとめ
現在、このブログでは、切り口を変えた、撮影の方法を模索中です。
これはAIが浸透して、今まで通りの方法で記事を書いても説得力が薄れてきた表れだと思っています。そろそろ頭を切り替える時期に来ているということでしょう。
特に昨年あたりから、AIの発達で映像やグラフィック界隈が慌ただしくなってきました。
今までと同じことをやっていたら間違いなく仕事は減るだろうし、職業のジャンルとして生き残れるかも怪しいです。
ただ今までもいろんな業界で、仕事は様々に変容してきています。
変わっていくものは何か、変わらず生き残るものは何かをよく観察して舵を切れるようにしたいものです。


