
Amazonなどで手に入るオプティカル(光学)スヌートには専用の金属製のゴボがついていると思います。
ステンレスなどの金属を使うのには理由があって、ライトの種類(ハロゲンなど)によっては、とんでもなく熱を持つことがあるからです。
ただ、この付属のゴボ、使いにくいデザインのものが多く、あまり利用していない人も多いのではないでしょうか。
そこで今日は、手に入れやすい耐熱素材を使って比較的自由なパターンが作れ、しかも熱対策も申し分ない自作ゴボを作ってみたいと思います。
用意するのは、天然マイカシートとカー用品の耐熱塗料などです。


最終的には写真のレンジガード(イラスト入り)は使わず銀色の物を使いました。
まず天然マイカシート。これは石油ストーブの小窓などに使われる、天然鉱物を薄くスライスした透明シートです。
直火の側で最高1200℃まで耐えられます。光源に直に触れるわけではないので、ゴボとしてはオーバースペックなくらいの素材です。
ゴボの中にはガラス板を使用したものもあるようですが、このマイカシートはカッターやハサミでカンタンに加工できます。
その他、カー用品の耐熱塗料、耐熱パテや、固定用の素材として100均のレンジガードを用意しました。
どれも600℃~くらいの耐熱性があり、ゴボ用の素材としては、かなり優秀ではないでしょうか。
マイカシートをカットしておく

実はAmazonで購入したマイカシート、サイズの表記が間違っていたらしく一回り小さいものが届きました。
結局一枚の製品から6枚取れる予定が一回り小さめのタテ4センチ✕4.5センチの板が4枚しかとれません。
天然マイカシートはネットでも手に入れにくいようなので、ここは諦めて続行です。
Geminiの情報ではハサミでもカットできるとのことでしたが、今回はカッターを使用、一気に切らずに2~3回に分けて刃をいれ、カットしました。

天然マイカシートは細かい鉱物特有の傷がありますが、透明度はかなりいいです。少しアンバー気味の色がついています

マイカシートのサイズが足りないので予定を変更して既製品のゴボサイズにカットしたアルミシートに四角い穴を開けてマイカシートを固定することにしました。

写真撮り忘れてましたが、マスキングテープで裏から仮止めしてください。
マイカシートにパターンを描く、有機的なパターンはフチの処理がキモ?

自作ゴボのテーマとして、今回重視しているのは、既製品にはない有機的なパターンです。
一つの案としては、できればジャクソン・ポロックなどが表現している、アクションペインティング的な感じになればいいなと思っています。
たかだか直径50ミリほどの中に描くのですから、そのまんまというわけには行きませんが、小ぶりなブラシでのドリッピングやスパッタリング、
糸を使ったストリングペインティング、吹き流しなど。またスポンジやダンボールなどのテクスチャを利用したスタンプ効果なども考えられます。塗料の粘度などの特性を見ながら試してみます。
もう一つ大切なポイントとしてパターン全体の輪郭も個人的には重要だと思っています。
ゴボは写真の画面全体に当てない場合もあるためです。
できれば荒々しい筆のタッチのような輪郭をパターンの周りに施せば、部分的に当てたときの表現がカッコよくなりそうです。
DIYあるある…。思ったように行かない。


苦戦しました^^;以外と耐熱パテのほうが使いやすい印象。
耐熱塗料、耐熱パテともに、絵の具のように扱いやすくはなかった。
実家に帰省中でペインティングナイフやコテなどの画材が手元になかったというのもありますが、塗料やパテのの粘度や質感が若干扱いにくく苦労しました。
結局アルミホイルをクシャクシャにしたものやスチールたわしでスタンプしたり、竹串に塗料をつけて、押し付けてみたりなどしてなんとか形にしました。
個人的には耐熱パテの方が水でやわらかさを調整できたり、失敗したとき拭き取る事ができたりで便利な印象。特徴がつかめたら良い材料かもしれません。
ゴボをセットしやすいようにドーナツ型のアルミホイルで挟む。


サンドイッチ後の焼入れは必須のようです。
最後にマイカシート上に作ったゴボパターンをスヌートにセットしやすいよう、ドーナツ型に切り抜いた厚手のアルミホイルにサンドイッチして完成です。
耐熱パテを接着剤代わりに使いました。最後の仕上げにホットガンで一分ほど加熱しました。
耐熱のパテや塗料は加熱することで硬化するらしく、加熱後はアルミホイルの部分がしっかりと硬くなった感じです。
マイカシートが十分に大きければこんな作業は必要ないんですけどね(笑)。


とりあえず、4枚完成しました。
作っている途中で思ったのですがアルミ缶などはしっかりしていて加工もしやすそうなので使えるかも。
実際に使ってみる。

自作ゴボをスヌートにセットし、使用感を確かめてみます。
光学スヌートの面白いところはゴボのパターンにフォーカスを合わせたりぼかしたりできるところです。
しっかりとピントがあったものと少しぼかしたもので比較していきます。
2枚重ねた場合にどのようなレイヤー効果が得られるのかも検証。
耐熱パテだけで作ったもの

パテのみでも割と遮光されている。アルミ箔をクシャクシャにしてスタンプしてみた。ピントが合っているものはアートっぽいモチーフに合いそうな感じです。


フォーカスオン


アウトフォーカス。木漏れ日っぽい感じになっている。
耐熱パテとペイント併用(直線タイプ)

アルミ箔を二つ折りにした物や、竹串に耐熱塗料を付けてマイカシートに当ててみました。うまく乗らず太い線ができてしまった。


フォーカスオン。意味不明なパターンだが、迫力はある。


アウトフォーカス。ボカしたほうが使いやすそう。
耐熱パテとペイント併用(ヒョウ柄風)

こちらはスチールタワシに耐熱ペイントをつけてスタンプしたものです。細かい点描風になりいい感じ。


フォーカスオン。ライトを当てているのに壁にペイントしたみたいな感じになりました。


アウトフォーカス。こちらは打って変わって優しい雰囲気に。
耐熱パテとペイント併用(タッチを強調)

アルミホイルを引きずってタッチ感のある表現にしてみた。


フォーカスオン。これはこれでアリでしょう。


アウトフォーカス。ボカすとなんだかんだで木漏れ日に見えてくる。
ゴボの2枚重ねも試してみます。

二枚重ねにすると一枚が微妙にフォーカスをはずすので、立体的なレイヤー効果が生まれるみたいです。

直線ぽいのとヒョウ柄を重ねた。もはやカオス


ボカすと最終的には葉っぱ多めの木漏れ日に。
全体的にフォーカスを合わせると、生々しいタッチが強調されるのでアートっぽい雰囲気になりモチーフを選びそうですね。逆にアウトフォーカスぎみに使えば、ブラー効果で空気感が生まれ、扱いやすくなりそうです。
まとめ
マイカシートのサイズに悩まされたり、パターンづくりに苦戦したりでしたが、なんとか完成してホッとしました。
見た目はあまり良くないかもしれませんが、耐熱性はかなり期待できると思います。
趣味では余り使うことはないと思いますが、ハロゲンやHMIのような熱を持つライトでもなんとか使えるんじゃないでしょうか。
ゴボって舞台照明ではよく使われるみたいですね。既製品の幾何学模様もパキッとした感じで魅力的ですが、こんな自作ゴボも使い所によってはいい味を出してくれるかもしれません。
特にスチールでは頻繁に使う物ではないので、まだまだ発展途上で色んな使い方が考えられそうな気がします。
DIYって既製品のコピーとか代用品や節約として捉えられがちですが、既製品にはないオリジナルの表現やアイデアを試すためのものでもあると個人的には思っています。
既製品だって誰かがDIYしたものが量産化された結果のはずですから、ある意味最先端とも言えなくないですか?
今回使用した光学スヌートについての記事です。実験としてカラーインクを使ってみたりしてます。よかったら見てください。
SOONPHOのスヌートは現在在庫切れなのか検索に上がってこないみたいです。
同じような機能の商品です。個人的にはゴボのみ使用できるものより光の形を細かく微調整できるカッター付きのものがおすすめです。



