商品撮影(物撮り)のライティングをしていると光を細長く真っ直ぐに当てたい場面が出てくることがあります。
例えば光沢のある商品やボトル、缶のようなものです。人物なども背後からエッジにライトを当てる場合細長いほうが都合良かったりします。
黒いケント紙などで一部分マスクするだけでも良いのですが、思わぬところから光が漏れたりすることもあるので、スリットが作れるマスクをDIYすることにしました。
用意するもの
塩ビ板、接着剤、ベルクロテープ、合皮のハギレ、粘着テープ(パーマセル)などを用意しました。光を通さないよう基本黒色で。
先日買った小さい角型ソフトボックス用のものを作ることにします。近所の100均や手近な材料を使って、あまりお金のかからないものにする予定です。
ストロボメーカーで市販されているものは、ストリップマスクとかストリップディフューザーと呼ばれています。
実物は見たことがありませんが、布製(たぶん)でソフトボックスの前面にすっぽり被せる仕組みになっているみたいです。
別売品で1~2万円と結構な金額です。見た感じでは光の幅を調節するようにはなっていないようで、自作するのならスリットの幅を調節できるようなものにしたいと考えています。
ちなみに市販のものはこんな感じ
老舗ストロボメーカーのアクセサリーなどで見かけます。ストリップタイプ(細長いやつ)のソフトボックスの光を、さらに細くするアクセサリー。
もともとソフトボックスの内側に張ってあるベルクロテープを利用します。
最近購入した40cm✕40cmのソフトボックスには、もともとグリッドを取り付けるためのベルクロテープ(やわらかい方)が縫い付けてあります。今回はこれを利用して2枚の板を両脇に取り付けてスリットのベースにします。
ベルクロは外側にあったほうが良いのですが、そう都合よくは行かないです。
黒の塩ビ板を中骨にして合皮のシートを貼り付ける
合皮と塩ビ板がしっかりと接着するように塩ビ板の表面にサンドペーパーで傷をつけてあります。
淡い色だと光が透けるので、光を通さない塩ビ板と合皮で羽根付きの板を作ります。塩ビを貼っていない縁の合皮にはベルクロの硬い方を貼り付けて、ソフトボックスの内側のベルクロ部分に取り付けられるようにします。
とりあえず、完成しました。ちょっとした反省点。
合皮のハネの部分をソフトボックスの内側に、はまるようにカットし、ベルクロを数カ所取り付けて完成です。ここで作成途中でちょっとした問題があったので、ご報告です。
まず合皮の素材、100均でいい感じの質感のハギレがあったので、使用しましたが、接着剤の着きが悪くパーマセル(粘着テープ)やベルクロがうまく接着できませんでした。
ホチキスで止めないとすぐに、はがれてしまう。
柔らかな革風で見栄えは良いのですが、後々の加工のことも考えて素材を選ぶべきでした。ベルクロはホチキス(カッコ悪っ)で止めて、とりあえずOK。
それから芯に使った塩ビ板も強度が足りなくて、後で厚めのプラ板で補強しました。そんなこんなで裏側はプラ板とテープで、すごいことになってます。まぁ、使えればいいんです(*^^*)。
早速、取り付けてみる
合皮の材質は悪くない。なかなかいい感じです。
ちゃんと測ってカットしたのでピッタリと収まりました。とりあえず想像していたものとほぼ同じような感じにできたので満足です。
ベルクロも取り外ししやすいように小さめにしておいて正解でした。ただソフトボックスの縁の部分から、わずかに光が漏れることがありますが、使用には問題なさそうです。
気をつけて取り付ければ光の漏れも出なくなります。
光の面をもう少し細くしてみる。
発光面をもう少し細くしてみます。ハレパネに黒紙を貼ってカッターでスリットを作りました。厚めの黒ケントがあれば、加工はもっと楽だと思います。
仮止めして、テスト発光してみましたが、こちらもうまく行っているようです。スリットは直線だけでなく好きな形にカットできるので、部分的に少しだけライトを当てたい時など、なにかと便利に使えそうです。
縁から少し光が漏れ出してますが、許容範囲。
まとめ
ちょっとした問題はありましたが、思い通りのものができました。こういう小細工は角型のソフトボックスだと、やりやすいですね。後で気付いたのですが、マスクの盤面を奥にしたら、もう少し使いやすいものになったかも知れません。
作ってしまったものは、しょうがないので、しばらくこれで行きます。次回あたりこのDIYストリップマスクを使ってなにか撮ってみようと思います。お楽しみに。
実際に使ってみました
ということで、このDIYマスクを使って物撮りしてみました。