テーブルフォトや商品写真などの撮影やライティングで煙や、ドライアイス、スチームなどのスモーク表現をちょっとだけ使いたい場面が、たまに出てくるときがあります。
前に電子タバコ(VAPE)を使ってスモークの実験記事をアップしましたが、最近お手軽で安価な小型のスマークマシン(フォグマシン)ULANZIのFM01 FILMOG Aceが販売されていたことを知り、カエルがよくやる撮影の用途にピッタリな感じだったので購入することにしました。
ULANZIのフォグマシン、FM01 FILMOG Aceです。
同梱物は本体、スモークリキッド、チャンバー(リキッドを温めて蒸気化するパーツ)、アタッチメント類、バッテリーなど、特に追加で買い揃えるものもなく、そのまますぐに使用できるようになっています。
専用のケースが付属しているので管理もしやすいです。本体は片手で持てるくらいの大きさで軽量。構造的にはVAPEと呼ばれている電子タバコと、ほぼ同じだと思われます。
ただ、当然ですがフォグマシンなのでスイッチを入れると、エアーを取り込んでスモークを出してくれます。
以前アップした電子タバコのスモークの記事では苦戦しましたが、電子タバコをスモークマシン代わりに使うのは、エアーの供給が、かなり面倒だったので、約1万5000円出す価値は十分あると思い購入しました。
専用のケースに必要なものが、すべて収納してあるので、すぐに使えます。
左がFILMOG Ace、右がVAPE。よく似ています。
初めて使うときの注意点
本体にスモーク用のリキッドを充填したチャンバーを取り付けて使用します。チャンバーで温められたグリセリンが気化してスモークが発生します。このへんはVAPEとそっくりです。ここで注意しておきたいのは特に初めて使うとき、チャンバーにリキッドを注入したらリキッドを5分ほどなじませてから使うことです。
リキッドが馴染んでいないと、焦げ付いて故障の原因になったりします。これもVAPEと同じ。
日本語の取扱説明書はメーカーサイトからダウンロードできます。
このフォグマシンには印刷物になった日本語の取扱説明書がついていませんが、メーカーサイトからPDFの取扱説明書がダウンロードでき、22ページから27ページが日本語訳のページになっていました。
かなり詳しく書いてありますが、個人的には全て理解しなくても、とりあえず使えそうな感じだったので、備忘録を兼ねて、簡単な使い方の手順をメインに話を進めていきます。
簡単な使い方、基本操作(ノーマルモード)
文字で説明すると難しく感じますが実際に触れば、すぐにわかるレベルです。
基本操作はとてもカンタンでスイッチボタンを3秒長押しでON/OFFとなります。起動したら同じくスイッチボタンを短く1回押しでモード切り替え(選択時、アイコンは緑色になる)、風量とフォグの量を+/−ボタンで調節するという、わかりやすい仕様になっています。
好みの設定に調節したらスプレーボタン(真ん中の赤丸のボタン)を押し続けると、フォグが出てきます。操作中、風量とフォグの選択の他にプロモード選択というアイコンが出てきますが、ここでは使いません(後述)。
ちなみに、短く2回押し(ダブルクリック)すると、ボタンから手を離してもフォグが出続けます。
ノズルの種類とフォグの出方を確認してみる
スモークの向きを変えたり。量や煙の質を調節したりするパーツも数種類あって機能もかなり充実しているようです。
ノズルのアタッチメントは大きく分けて写真の3種類。ノズルを交換することで、スモークの方向や速度、質感を変えることができます。
特に綿スリーブというスポンジ状のノズル(右)の効果が面白く、ドライアイスのようななめらかで、底に溜まるようなスモーク効果が得られます。付属のノズルでも様々な用途で十分使えそうですが、自作でノズルなどを工夫して、表現にバリエーションを加えると楽しいかもしれません。
ストレートタイプや、角度をつけたチューブは組み合わせてフォグの出る方向を調整できます。(プロモードで撮影)
細かい関節がたくさんついたチューブはフォグマシンを立てて下方向にスプレーする時に便利です。(プロモードで撮影)
綿スリーブは濃いめのドライアイスっぽいスモーク効果(プロモードで撮影)
ちょっと、わかりにくかったので手持ちで撮り直しました(ノーマルモードで撮影)。
チューブの先にスポンジ状のアタッチメントを付けるとフォグの質感がなめらかに変化します。ちょっとした空気の動きでフォグが飛ばされるので、撮影時はできるだけ無風に近い状態にしたほうがうまくいくようです。
操作パネルを外すと、リモコンとして使える
操作パネルはマグネットで止まっていて簡単に外すことができ、外したパネル部分はリモコンとして使用できます。被写体の後ろなどにフォグマシン本体を隠して見えないようにして撮影したいときなどに便利だと思います。
プロ用モードについて
機能ボタン(スイッチボタン)を短く押すことでプロ用モードに切り替わります。プロモードではスプレーの発生を遅らせたり(セルフタイマーっぽい感じ)、断続的にスプレーさせたりできます(間欠泉みたいな感じ)。
ボタンを押し続けなくてもスモークが出続けるので動画など長い時間スモークを出すような場面では便利な機能でしょう。このブログ記事のようにスチールを一人で撮るのにも便利でした。
タイミングよくスモークを出したり、スチールでちょっと使う用途なら、リモコンの手動操作のほうが使いやすそうな気がします。
一人で撮るときもプロモードはオススメ。
リキッド(フォグマシンジュース)について
今回の記事を含めて、このフォグマシンを約4回ほど使用しましたが付属のリキッドの減りは4分の1くらいです。このペースだと10回ほどでリキッド(60ml)を使い切る感じだと思います。リキッドの入手はメーカー販売サイトでもできるようですが、公式のYouTubeチャンネルにフォグマシンジュース(リキッド)のDIYの動画がアップされていました。プロピレングリコール(PG)とベジタブルグリセリン(VG)を1:4の割合に混合するだけのようです。Amazonに同じ比率で、すでに混合済みのVAPEリキッドがありました。これを使えば大丈夫みたいです。
250g入り(多分約250ml)で750円程、しばらく買わなくて済みそう。コスパはかなり良いです。
実際に照明を当てて撮影してみました
使い方の練習を兼ねて実際に照明を仕込んで撮影した記事もアップしました。操作やスモークの性格に慣れてなくて、以外に難しかったです。
まとめ
煙や蒸気などのスモーク表現を使った撮影は、頻繁にはないのですが、いざ必要になると、スチーマーやドライアイス、スモークマシン、その他撮影消耗品のショップなどで売っている煙っぽいものを発生させる道具など、場面によって色々準備しなければならないし、撮影中に一手間かかるものもあるので、どれを使えばいいか結構悩んだりします。
その点、この商品のような小型のフォグマシンがあると気軽に取り出して、いろいろな質感のスモークのシーンが作れるので、背景に使ったり料理やドリンク類に使ったりなど撮影のバリエーションが増えてとても良いと思います。
後は、これをうまく活用するアイデア次第だと思うので、このブログでも色々試して記事に上げていきたいです。
この記事のように、スモークマシンを使ってるのが、すぐに分かる画も派手で面白いですが、少量使ったり希釈したりして、さり気なく使うような表現もできるようになれたらいいなと思っています。