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小さいLEDライト、Ulanzi_VL49を1個だけ使ってワイングラスを撮ってみました。

だいぶ前に買ったコンパクトなLEDライトUlanzi_VL49。安いし、色温度が調節できて、おまけに光の色も自由に変えられるので持ってたら何か役にたつかなと思っての購入でしたが、ほとんど使ってません。

小さくて光量もかなりあるんですが、1個だけでメインのライトに使うのにはちょっと物足りないというのが正直なところです。前に懐中電灯一本でバイクを撮る記事をアップしましたが、ライトペインティング(黒抜き写真)みたいな使い方なら行けそうな気がしたので、今回はVL49を1本だけ使ってワイングラスを撮ってみることにしました。

用意するもの

今回使用するのは、LEDライトUianzi_VL49と100円ショップで買ったワイングラスと組み立てラックのパネル、それに小さいクリップです。組み立てラックはトレーシングペーパーみたいな半透明の樹脂フィルムが針金でできた枠に取り付けてあって撮影用のディフューザーに使えそうだったので買ってみました。

クリップはパネルを連結するのに使います。撮影時は光をカットするための小さめの細長いボードも使いました。

部屋を暗くしてベースになるカットを撮影する。

カエル
カエル

セッティングは超シンプル、背景は前に天トレでお寿司を撮った時に使った黒いベニヤ板です。ワインっぽい赤い液体はカラーインクでつけることにします。

まず部屋をできるだけ暗くして余計な光をカメラが拾わないようにします。撮影は13時ごろから始めたのでブラインドを降ろして照明をすべて切っても自由に動き回れるくらいの部屋の明るさでした。

そのためカメラの設定をF16・ISO100・シャッタースピード4秒にしても薄っすらと環境光を拾う感じだったので、シャッタースピードを2秒に変更して撮ることにしました。

一度フォーカスと画角を決めたら最後までカメラのセッティングは変えないようにしましょう。ここまでできたら撮影にとりかかれます。まずは全体の立体感を出すベースになるカットを撮ります。ここで100円ショップの組み立てラックをクリップで連結してワイングラスにできるだけ近づけるように立てて両サイドの光のもれを黒ボードで切リます。

今回使うUlanziのLEDライトは小さいのでそのまま当ててもディフューザーの大きさをカバーできません。シャッターが開いている2秒を使って上下に動かしてまんべんなく光を当てます。

カエル
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ライトはパネルから離して当てると柔らかいグラデーションのハイライトが作れます。

カエル
カエル

フォトショップまたはライトルームで写り込んでいるパネルや背景の光などの不要部分を黒く塗りつぶしましょう

輪郭をきわ立たせクリスタル感を出すためのタッチライトを撮

次に左右両サイドの逆光の位置からエッジを強調するためのタッチライトを当てます。黒バックの仕上がり予定なので輪郭をしっかり出すのと屈折した光がワイングラスの硬い感じやキラキラ感を出すために必要なのでこのカットは大事です。

ここでも上で使った100円ショップのパネルを使う予定でしたが、やってみると柔らかくネムたい感じでした。直接当てたほうがシャープに撮れるようなので方針変更です。

いい感じに撮れたら、上のベースカットと同様にフォトショップまたはライトルームを使って不必要な光を黒く塗りつぶします。このときグラスの乱反射や屈折でできたうるさいハイライトを整理しておいてもいいでしょう。 

お酒の色が自然に出るように撮る

カエル
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グラスに直接ライトを当てるのではなく背景のボードに当てて液体の色を出すようにします。

最後にワインの色が黒背景で自然に出るように背景にライトを当てて透過光のカットを撮ります。液体全体に色が乗っていると黒バックだと浮いて見えるので部分的に赤い色がふわっと感じられる位置をさぐって何カットか撮ってみます。

このとき背景の光ととワイングラスの位置がかぶらないように注意しました。そのほうが合成して使うときに使い勝手がいいと思ったからです。

人は普段から目でモノを見続けています。無意識に違和感のある見え方がわかっているので周りが黒いのにここだけ明るいのは変だと気づいてしまいます。違和感のない程度の明るさにしましょう。

仕上げたパーツカットをフォトショップレイヤーで重ねて調整する。

前に記事にしたバイクのライトペインティングの時と同じく、別々に光を当てて撮ったカットをフォトショップレイヤーにしてすべてを比較(明)レイヤーに変更します。するとそれぞれのカットが一枚の写真のようにまとまります。

多分そのままだと例えばベースの写真のハイライトやタッチライトを強調したいとかまたは少し抑えたいという感じで調整したい部分が出てくると思うのでそれぞれのレイヤーの透明度を変えたり加工したりしていい感じに調整してください。今回の撮影では透明度でバランスをとるだけでうまくいきました。

カエル
カエル

こちらはデータをそのままレイヤーにしたものです。WEBでの見栄えだけならこっちでもいいのかも

カエル
カエル

背景用のカットだけ差し替えてみました。パーツで撮ってるので自由自在です。

まとめ

ライトペインティングの記事としては2回め、テーブルフォトでは初めての試みでしたが。作業的にはバイクの時よりやや手こずりました。

明るめの環境で撮影したというのも原因の一つかなと思いますが、ライトの当て方を工夫しても思ったような当たり方にならないのでエキストラカット(ほぼ失敗写真)がかなり多めになってしまいました。

この手の撮影は大きめの被写体の方が向いているのかもしれません。とはいえ仕上がりは予想以上の出来だったのでちょっとうれしいです。これなら実験ではなく仕事で依頼を受けたときに使ってもいいかもしれないくらいの出来だと思いました。

ここからは余談ですが、今回使った100均の白いパネルですが人気商品なのか、見ている間に小学3年生位の女の子がお母さんと一緒に買い物してました。連結パーツが有って縦横につなげて、カラーボックスみたいな棚を作れるものらしいです。お母さん曰く「こんなの部品たくさん買うと結構高く付くからホームセンターで買ったほうがいいんじゃない?」の一言に女の子「うーん」と困った様子。結局買わずに帰っていきました。お母さん、正しいです。でも、やってみたかったんだよね。自分の空間のDIYは楽しいもんね。わかるわ~その気持ち。

カエル

カエルです。名前は「かんたんライティング」の頭文字Ka.L.からとりました。本業はグラフィックデザイナーで必要なときに商品写真やイメージ素材写真を撮ることがあります。カエルがデザイナー目線で調べたり工夫したり、試してみたいことなど写真撮影の小ネタを紹介できたらと思っています。アイデアが写真の完成度を上げられますように。

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