皆さんは、NDフィルターって使ってますか?カエルは普段は物撮りやテーブルフォトを撮ることが多いのですが、フィルター類を使うことは、ほとんどありません。
ごくたまに、NDフィルターまたはPLフィルターを使うくらいです。
今日はNDフィルターが必要な場面について記事を書いてみようと思います。
NDフィルターとは簡単に言うとグレーのサングラスみたいなもの、色味を変えずにレンズに入る光の量だけを減らしてくれるフィルターです。
カエルが持っているNDフィルターです。
左の2枚が一般的なNDフィルター、右奥のが可変NDフィルターです。
NDフィルターは3枚持っていて、薄めのND4、濃いめのND16、あと可変NDフィルターです。径の違うものも多少持っていますが、普段使っているレンズが77mm径なのでこの3枚で間に合っています。
径が小さいレンズでも、ステップアップリングを使えば取り付けられます。
写真で見ると可変NDフィルターの色が違って見えると思います。肉眼で見ても少し暖色系の色味です。
他のものと比べたことがないのでわからないですが、可変NDは一般的なNDフィルターとは別物だと思ったほうがいいです。
最初に買ったのは可変NDフィルター、目的は動画撮影。
3つのフィルターの中で最初に買ったのは、可変NDフィルターです。
意外に思えるかも知れませんが、これには理由があります。
地方のプロダクションあるあるで、ちょっとしたビデオの仕事もやっていて、一眼レフで動画を撮ることになったから。
仕事場には業務用のビデオカメラもあるのですが、基本取材用なので、くっきり撮れる画が得意です。
ボケ味のきれいなイメージ写真っぽい動画はデジタル一眼のほうがいい感じに撮れます。Canonの5Dmark2が出たあたりから一眼のムービーをCMなどでよく見かけるようになりましたね。
ビデオカメラで撮った映像と一眼のムービーは編集で繋げると、違和感が出やすいので注意しましょう。
なぜ、デジカメの動画撮影で可変NDフィルターが必要なのか?
可変NDフィルターは2枚重ねになっていて前枠を回すと、フォルターの濃さを調節できるようになっている
なぜ動画撮影でNDフィルターが必要なのかというと、それはビデオのシャッタースピードを1/60秒前後にする必要があるからです。
普段はあまり気にしていないと思いますが、ビデオにも1コマ1コマにシャッタースピードが設定されていて、通常は大体1/60秒になっています(撮りたい動画によって前後します)。
日中、スチール写真を撮るときにシャッタースピードが1/125秒とか、1/1000秒、それ以上になったりするのは皆さんご存知ですよね。
一眼カメラでも速いシャッタースピードで動画は撮れるんですが、そのまま撮ると、画がパラパラ漫画みたいになって見づらくなります。
それを避けるためにわざと光の入る量を少なくして、シャッタースピードが上がるのを抑えるというわけです。
可変NDフィルターだとフィルターの濃度を自由に変えられるので、曇り空や晴れた日など条件が変化しても、最適なシャッタースピードで撮影できるので便利です。
ただし可変NDフィルターは画質が悪くなることが多いので万能ではありません。画質を重視するときは面倒でも普通のNDフィルターを使ったほうがきれいに撮れます。
可変NDフィルターはモアレやムラが出やすいので注意。解像感も悪くなりやすいです。
ND4とND16のフィルター
左がND4、右がND16です。
その後買い足したのがND4とND16のフィルターです。先に買ったのがND4です。
用途としては水のある風景、例えば川の流れとか、滝の風景を流してとりたかったのですが、ND4ではあまり効果がありませんでした。
ND4程度の効果だとPLフィルター付けてるのとあまり変わりません。追加でND16を買う羽目になりました。
フィルターは何枚も持っていれば適切な場面で使えるのでしょうが、数を絞るなら、まずはND16を買ってから、それを基準にして買い揃えるのがいいと思います。
風景写真で使うのなら、まずND16あたりから揃えたほうがいいです。ちなみにND4とND16を重ねて使うと、かけ算でND64相当になります。
もっと暗いフィルターを買うべきか?
日食や金環食などは撮ってみたくなる写真ですよね。
Kenkoのサイトで確認したら、日食や太陽を撮るときはND10000のフィルターでF22くらいまで絞る必要があるみたいです。
滅多にない機会ですが、日食の日時は前もってわかるので少し前に売り切れないタイミングで買えばいいかも知れません。
なのでNDフィルターに関しては上で記したようにまずND16を買っておいて、必要なら目的にあったものを買い足すくらいでいいんじゃないかと思いました。
NDフィルター、他に使いみちはないか?
ムービー撮影や、風景写真で長時間露光で使う他にNDフィルターの使いみちはないか考えてみました。
例えば屋外でやや明るい日中、花などを撮るときにNDフィルターで背景を落としておいて、ストロボで画作りをするのはいいかも知れません。
前に曇天の公園で木の切り株を撮ったときの写真みたいなものは撮れそうです。
絞りが開けやすくなるので、ボケ味の調整にも良さそう。他にも何かいい使いみちがあったら今後、記事にしてみたいと思います。
まとめ。
このブログを始めてから、2年半が経ち記事もそろそろ70記事に近づいて来ました。
物撮りやテーブルフォトのライティングに関しては、自分でも基本的なものは出尽くしたような気がしています。
あとはバリエーションというか、モチーフが変わるだけで目新しいアイデアが出にくくなって来ました。
今回のNDフィルターの記事も結構苦しい感じですよね。
今までは毎月2記事以上を目指していましたが、2025年からは記事のテーマを撮影ライティングからもう少し撮影全般に方向転換してゆるくやっていこうかと考え中です。
記事で紹介した可変NDフィルターは中国製で、だいぶ前に購入したもの、今は廃盤になっているようです。下はKenkoのフィルター。ND3-32 X状ムラなしというのは、記事にも書いたモアレのことでしょう。ND32以上で使うとモアレが出る可能性がありますよ、ということですね。可変NDと普通のNDフィルターを2枚重ねで使って、画質落ちを抑えるのはアリかも知れません。