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日差しが強い晴れた日の草花撮影。日なたと日陰の明暗差を使い、背景を整理してスッキリした写真にする。

皆さんも休日よく晴れて天気がいいときに、近所の公園や道端を散歩しながら草花の写真を撮ったりすることがあると思います。

こういう時って気が抜けて、ついカメラまかせのオートで撮ってしまいます。

気がつくと画面がごちゃごちゃして主役の花や葉っぱが目立たない写真を量産してがっかりした経験は私だけではないと思います。

そこで今日は、日差しと日陰の明暗差を利用して主役の草花が際立つように、撮ってみようと思います。

つい、やってしまいがちな撮影。被写体と背景との明暗差がないとゴチャゴチャした見た目になりやすい。

こういう写真って、結構量産しますよね。

オートで撮った写真のすべてがそうとは言いませんが、割と頻繁に、画面全体がゴチャッと煩雑になることがあると思います。

画面全体がすっきりしない原因の一つは、モチーフとなる被写体(草花)と背景の明るさが近いため、被写体と背景の色のりが同じになってしまっているからだと思います。

条件によっては良い写真が撮れる場合もあるのでこういった撮り方が全て悪いと言っているわけではありません。

カエル
カエル

悪くはないんだけど、背景がややうるさい感じがする。

カエル
カエル

絞り優先オートでも、条件が良いと、なんかいい感じに撮れたりもしますね^^;

意識して暗めの背景を選んで、重厚な感じに撮ってみる。

盆休みで実家に帰っているので、庭の花を撮ってみることにします。

実家の庭には雑草とも園芸店で買ったものともわからない小さい草花があちこちから生えています。

引いて撮るとこんな感じです。

日差しのきついところと日陰ができているのでこれを利用します。

こういった写真を撮るときは、大抵皆さん背景をボカしたいので望遠側で撮ってF値は低めに設定すると思います。

そこで今回は、このレンズの望遠側の最大120ミリ、開放のF4でやってみます。

設定は絞り優先オートです。

絞り優先オートで撮った画。カメラが頑張って背景のニュアンスをうまく表現してくれています。

これも悪くないんですが、背景はもっと暗くても表現としてはありだと思います。

こちらは上の写真より更に暗い背景を選んで、絞り優先オートをマイナス露出補正した写真です。

背景がほぼ真っ黒に落ちました。

更に全体を落としたいときには、絞り優先オートの設定を覚えておいて、マニュアル設定に入力したあと、シャッタスピードを上げていってもほぼ同じ結果が得られると思います。

個人的にはマニュアルを使ったほうが、調整の幅が広がるのでおすすめしたいです。

カエル
カエル

ちなみに、こんな生活感あふれる写真も…(絞り優先オート)

カエル
カエル

マニュアルで思いっきりシャッタースピードを上げると、なんかいい感じになります。

このような撮り方をローキー表現といいます。

このように意図的に黒つぶれや、アンダーな部分を作る撮り方をローキー表現といいます。

スタジオで黒バックで撮ったようなモチーフが際立つ重厚感のある画作りができます。

日差しの強いときの撮り方として頭の隅に入れておくと、撮れ高が少し増えますね。

被写体と背景の露出の差は3段分を意識すると良い

最近はスマホアプリにも露出計があったりするので、興味のある方は被写体の露出と背景の露出をそれぞれ測ってみて露出が段(EV値)で3段程度の開きがあるか確認してみると面白いかも知れません。

3段差はプロのフォトグラファーも意識する指標らしいですよ。今回は壁打ち対話にGemini2.5

をつかってみました。これはGemini2.5のアドバイスコメントです。

カエル
カエル

1段違うと明るさは2倍になるので3段違うということは、明るさが8倍(2x2x2=8)も違うということになります。

逆の設定もアリ。背景を明るく飛ばして軽快感のある写真にする。

前章では背景を暗くしてモチーフを際立たせる表現を試しましたが、逆の設定で背景を明るくして被写体を目立たせることもできます。

撮影場所は、ほぼ同じですが、今度は日光が当たっている場所を背景にして撮影してみます。

当然被写体となる花は日陰に咲いています。日陰がない時は日傘などで強制的に影を作ると良いでしょう。

日陰の花に露出を合わせることで、背景が露出オーバーになって、白飛びに近い状態になる予定。

こちらも絞り優先オートで撮ったのですが、なんか薄暗い中途半端な写真になりました。

多分カメラ側が手前の花に露出を合わせるか、奥の日のあたっているところに合わせるか迷ったのだと思います。

オートは便利ですが、万能ではないということがわかります。

絞り優先オートをプラス補正して、背景を明るく飛ばし気味にしました。

こちらも前章のローキー表現のときの説明と同様にマニュアルに切り替えて、シャッタースピードを落としても同じような結果が得られると思います。

背景が淡い色合いになることで画面が整理され見やすくなっていますよね。

商品撮影で言えば、背景を白バックで飛ばす撮影に近い考えですね。

この撮り方はハイキー表現といいます。

ローキーとは反対に意図的に一部を白飛びさせたり、露出オーバーにして淡い部分を使って画作りすることをハイキー表現と言います。

こちらも露出差3段分を意識すると良い結果が得られると思います。

ハイキーというと全体的に白飛びしたような写真を想像してしまいますが、被写体に露出が合っていて、その他が飛び気味の表現もハイキーと呼んで差し支えないと思います。

まとめ

今回はいつもの記事と違って、照明機材は登場しませんでしたが、日中の光を扱うのも立派なライティングですよね。

カメラに慣れている人にとっては、あまり目新しい記事ではなかったかも知れませんが、カエルもカメラを買ったばかりの頃、屋外で草花を撮るとき、なんか期待した写真と違うんだよなと悩んだりしていました。

今でも、こんなふうに撮りたいなと頭の中で描いている写真と、撮れた写真のギャップが有ることもしばしばです。

きれいな写真を撮るのは感性ももちろん必要ですが、理屈でカバーできる部分もかなりあります。

何かの参考になれば幸いです。

そうそう、まだまだ暑い日が続きます。熱中症には十分注意してください。

カエル

カエルです。名前は「かんたんライティング」の頭文字Ka.L.からとりました。本業はグラフィックデザイナーで必要なときに商品写真やイメージ素材写真を撮ることがあります。カエルがデザイナー目線で調べたり工夫したり、試してみたいことなど写真撮影の小ネタを紹介できたらと思っています。アイデアが写真の完成度を上げられますように。

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