
最近、生成AIのGeminiと会話していると、よく『エモい』っていう言葉を使うので気になっていました。
何となくエモーショナルの省略的な感じは伝わってきます。
ネットで調べたら『「なんとも言い表せないような、心に響く気持ち」を表す若者言葉で、感動、懐かしさ、切なさ、センチメンタルさなど、さまざまな複雑な感情を表現する際に使われます』とのこと。
エモい写真という表現もあるらしいです。我々おじさん目線でいうとフィルムライクで、シネマっぽいみたいな感じですかね。
スマホのカラーグレーディングなどでも再現可能なんでしょうけど、このブログらしくどんなカメラを使ったらエモい写真が撮れるのか、ちょっと考えてみましょう。
ところで、エモい写真を撮るのに最新カメラは必要でしょうか?
最新のカメラは現時点の最高スペックなので、文句なく良いことを前提で話します。
最新のカメラで注目すべきは、フォーカス性能、連射、高感度性能の3つが主な優位点だと思います。
この性能で大きな恩恵を受けるのは、フォーカス、連射でいうとスポーツカメラマンや動物など動きの早い被写体を多く撮る人たち。
または高感度性能はイベント撮影やブライダルなどいろんな環境で場の雰囲気を壊さずに撮影しなければならない人たちでしょう。
正直一般の人や、僕らのような作品作り(エモい写真も含め)としてカメラを使う人間にとっては、一、二世代前のカメラでもスペック的には十分すぎるくらいだと思います。
結論は最新のスペックの上位機種のカメラは最近、特に高額な傾向にあるので、あまりおすすめしません。
もしも『エモい』写真がアートを意識した写真だとしたら…。

エモい写真というのが、感情や趣を重視しているのであれば、アート作品とも共通点がありそうです。
写真に雰囲気や感情を乗せるには、光と影、構図、色、世界観(トーン)をうまくミックスさせるのが大事です。
もう一つ言えば、「エモさ」を強調するには、フォトショップやその他、無料も含めた画像編集ソフトでの色味やテクスチャなどの後処理が多分キモでしょう。
そのためにはカメラを道具として上手に使いこなし、後処理も含めた狙い通りの写真を撮ることがが大切になってくると思います。

解像感がイマイチなどの数世代前っぽい描写も、後処理でも何とかなりそう。
まずはエモい(アート作品っぽい)写真を撮るために気をつけたいポイントがあります。
エモい写真を撮るとき、気をつけたいこと。
オートに頼りすぎない。

これは、特に絞りや露出をオート任せにしないことが大事です。
アートっぽく見えたり、多くの人が撮っている写真と比べて、頭一つ抜けた写真を撮るためには、オートに頼りすぎないことです。
デジタルカメラの内部には誰もがうまく撮影できるためのプログラムが入っています。
裏を返せば、カメラ任せにすると他の大勢と全く同じ設定で写真を撮っているのと同じ意味です。
そう言われるとちょっと嫌じゃないですか?
もちろんオートを使うなとは言いません。オートを使う際は表現重視であれば、絞り優先や露出補正をうまく利用する。
画質にも気を使いISO感度も低めにして、ISOオートも切っておいたほうがいいです。
黒つぶれ、白飛びを恐れない

前章のオートに頼りすぎないの話とも関連しますが、写真の黒つぶれや白飛びを恐れないというのも大事なポイントです。
写真の情報がない白や黒の部分は、表現の意図があれば、十分にありえます。
階調を気にするあまり、イメージ通りの写真表現を思い切って出せないのは本末転倒です。
わかりやすい例を上げると、手前にシルエットを持ってきて奥にきれいな風景がある場合、シルエットに黒や濃いグレーの階調はいらないことだってあるし、白バックの抜けの空間を活かしたいときも背景をわざわざ淡いグレーにする必要はほぼありませんよね。
写真の技術解説って万人に当てはまるように極端な例は避ける傾向にあります。個性を全面に出すようにするには思い切った表現も必要です。
マニュアル操作がしやすいカメラを選ぶ


フィルム時代と違い、結果がモニターでわかるのでマニュアルのハードルはほぼ無いと言えます。
これも意外と大事なポイントです。
特にコンパクトタイプのカメラに多いのですが、オートの優秀さを前面に出して、マニュアルの操作性がスポイルされているものが見受けられます。
高級コンデジにもマニュアル機能が備わっていることが多いのですがダイヤル類が省かれて画面のメニューでマニュアル操作するものもあります。
これは実際に被写体に向かって操作するときにデメリットになります。
エモい(アート)写真は多くの場合マニュアル操作が適していると思うので、デジタル一眼のような素早く、わかりやすくアナログ操作ができる昔からあるようなダイヤルやつまみ付きのカメラを強くおすすめします。
カメラの予算をライトや周辺機材にあてる。

本音を言うとこのブログでは、これを一番オススメしたいです。
実は写真のクオリティや表現力をを上げるのは光の挙動を知り、コントロールするのが一番の近道です。
小さいストロボ1灯、撮影用のLEDライトを1つ揃えるだけで、表現の幅は何倍にも広がります。
どんなカメラを買うかというテーマとはちょっとそれてしまいますが、カメラは必要十分なものにしてその他の機材に予算をとっておくという考えは、頭の隅に持っていてほしいです。
最近100円ショップのLEDライトで撮影の実験をしてみたのですが、お試しで使って効果を試してみるのもいいと思います。
今選ぶなら、このあたりのカメラ
カエルは現在、終売になった(なりそうな)古いカメラを主に使っているので、今新品で購入できるカメラを実体験で紹介はできませんが、参考までに気になるものをいくつか挙げてみます。
その前にちょっとだけ選ぶときのポイントをいくつか書き留めておきます。
【基準1】レンズ交換式。
表現の幅が広がるというのもありますが、レンズ交換式のカメラはマニュアル操作がほぼ確実に充実しています。多分、新旧レンズの性能を考慮したり、購入者層の使い方を考えてのことでしょう。
【基準2】ファインダー付き。
日の当たるような、明るい環境のとき画角を確認しやすい。画に集中できるのでオススメ。
【基準3】マニュアル操作ができる。
1とほぼカブりますが、マニュアル操作がやりやすいか、よく確認しておきましょう。
【基準4】中古も視野に入れる。
予算が限られているときは中古(信頼できるショップ)も視野に入れる。型が古いほどフィルム時代のレンズ(オールドレンズ)と相性が良い可能性があり、レンズの味(エモさ)が楽しめるかも知れません。
リンクのもの以外でも、外部ストロボを使う予定がなければ国内の有名メーカーならどこでも大きな差はないと思います。
エントリー~中級機(新品)
ボディだけだと10万円前後のマニュアル押しのカメラです。レンズキットは、最初のうちは楽しいと思います。
ただ、エモい写真限定で言うとボディのみと手頃なマクロレンズか、撒き餌レンズと言われる単焦点の明るいレンズなどを組み合わせて買うのがオススメ。
中級機~(中古も視野)
カエルが現在使用中のカメラです。かなり古い型のNikonD800も現役で使ってます。
このD3桁のシリーズは耐久性もあって画質も十分です。信用できるカメラショップの中古を探してみるのも良いと思います。
レンズは中古で安く出回っている24-120(F4)1本だけでも、結構使えると思います。
中古だとエントリー機なら、じっくり探せば5万円前後で見つかると思います。
まとめ
最後はちょっと話がそれてしまいましたが、結論を言うとエモい写真を撮るためにおすすめのカメラは、初級から中級クラスのレンズ交換式カメラということになりそうです。
カメラは新品を買うにこしたことはありませんが、信頼できる大きいカメラ専門店なら中古を選択肢に入れてもいいと思います。
万が一のトラブルがあっても保証が手厚いはずです。メーカーも国内有名メーカーならどこのでもいいと思います。
ただストロボなどの周辺機器の相性のことを考えるとCanon、Nikon、SONYあたりが良いかも知れません。
ちなみにカエルは4台の仕事用カメラを使っていますが、そのうち2台は中古です😁しかも現行品ではないものを今でも使っています。
そして最後にこのブログの管理人として言いたいことは、カメラにこだわるよりもライティングのスキルを磨くこと、これが最新の高級カメラを手に入れるより、手っ取り早くエモい写真を撮る近道だと念押ししておきます。
スマホで撮ってアプリでカラーグレーディングも楽しいかも知れませんが、アナログ要素がある「エモさ」は一味違う本物感があるはずです。


